保険を見直して原資確保

——初心者でもわかる「ムダを削って、積立に回す」超入門

なぜ“いま”見直すの?

日本の世帯は生命保険に年平均で数十万円を払っています。調査では、2人以上世帯の年間払込保険料の平均は約35.3万円(単身は約14.4万円)。まずここをスリム化できれば、毎月の積立原資がポンと生まれます。公益財団法人 生命保険文化センター

例:年間35.3万円 → 見直しで12万円へ圧縮
浮いた23.3万円/年(約1.9万円/月)を年5%で20年積み立てると約770万円の目安。
※複利の概算イメージです(実際の利回りは変動)。


公的保障を知る=“入り過ぎ”を防ぐコツ

民間保険に入る前に、すでに守られている公的制度を押さえましょう。

  • 医療費の上限(高額療養費制度)
    1か月の自己負担が所得に応じた上限を超えると、超過分が支給されます。入院など高額が予想できる場合は「限度額適用認定証」を提示すれば、窓口負担を最初から上限までに抑えられます。厚生労働省教会けんぽ+1
  • 休業時の収入保障(傷病手当金)
    会社員なら、病気やケガで働けないとき標準報酬日額の2/3通算1年6か月まで支給されます。教会けんぽ+1
  • 万一の遺族保障(遺族年金)
    条件を満たせば、配偶者や子に遺族基礎年金・遺族厚生年金が支給されます。民間の死亡保障を考える際は、ここで受け取れる額を差し引いて必要額を計算。年金ネット+1

公的保障を踏まえると、高額な医療保険や“貯蓄型”保険に厚く入らなくても足りるケースが多い、というのが見直しの出発点です。


基本戦略:保険は“絞る”、資産形成は“投資で”

① これだけは優先(必要最小限)

  • 定期(掛け捨て)死亡保険:残された家族の生活費・教育費を必要期間だけカバー
    目安=必要保障額(生活費−遺族年金−配偶者収入)×年数 −(貯蓄・団信など)
  • 就業不能リスク:会社員はまず傷病手当金で土台あり。足りないギャップを短期で補うか、生活防衛資金で対応。教会けんぽ
  • 自動車・火災・個人賠償などの賠償系はリスクが大きいので優先

② 思い切って削る候補

  • 終身・養老など“貯蓄型”:保険で貯めるより、NISAで低コスト投信が合理的なことが多い
  • 医療・がんの重複契約高額療養費制度+限度額認定で自己負担は一定。二重・三重の給付は保険料負担に見合うかで判断。厚生労働省教会けんぽ

合言葉は 「保障は掛け捨てでシンプルに/貯めるのは投資で」
掛け捨ては満期金がない代わりに、必要な保障を安く大きく持てます。


15分でできる見直し手順(テンプレ)

  1. 契約を全部テーブルに並べる(年額・更新年・解約返戻金・目的)
  2. 重複と“目的不一致”を赤ペン(貯める目的なのに保険?医療が二重?)
  3. 公的保障で埋まる部分を線引き(高額療養費・傷病手当金・遺族年金)厚生労働省教会けんぽ年金ネット
  4. 定期保険で必要期間だけ補う(団信・貯蓄でさらに圧縮)
  5. 浮いた保険料を“自動積立”に回す(NISA×インデックス)

ビフォー/アフターの効果イメージ

  • 見直し前:保険料 月 2.9万円(年35.3万円)
  • 見直し後:月 1.0万円(年12万円)へ圧縮
  • 浮いた 月1.9万円 を年5%で20年積立 → 約770万円に育つ目安
    複利は時間が味方。ムダを“原資”へ) 公益財団法人 生命保険文化センター

よくある不安に答えます

Q. 掛け捨ては“もったいない”?
A. 安い保険料で大きな保障を買えるのが掛け捨ての価値。貯蓄はNISAで増やすほうが透明でコストも低いことが多い。

Q. 入院費が心配…
A. 高額療養費制度限度額適用認定証で自己負担は上限まで。まずはここを理解し、重複保険料が本当に必要かを見直しましょう。教会けんぽ

Q. 収入が止まったら?
A. 会社員は**傷病手当金(原則2/3・最長1年6か月)**が土台。足りない分をどう埋めるかを考えればOK。教会けんぽ+1


まとめ:ムダを削って“未来の自分”に仕送り

注意:本記事は一般的な情報です。制度や金額は更新されます。厚労省・協会けんぽ・日本年金機構・保険会社の最新資料で最終確認し、個別事情はファイナンシャルプランナー等へご相談ください。

生命保険会社へのリンク

免責事項

申し込み前の最終チェック(超重要)

迷ったら:掛け捨て(定期)で最低限を安く大きく、浮いた分はNISAの積立へ回すのが家計最適化の王道です。