高配当ETF比較:VYM / SPYD / HDV

要点

VYM:広く分散・REIT除外の高配当インデックス。経費0.06%、ベンチマークはFTSE High Dividend Yield Index。四半期分配。REITは除外バンガードファンドドキュメント

SPYD:S&P500の配当利回り上位80銘柄を等分散経費0.07%、REITなどに比重が寄りやすい。四半期分配。SSGA+1

HDV:モーニングスターの**品質スクリーニング(経済的な堀+財務健全性)**を通った高配当。経費0.08%REIT除外。四半期分配。BlackRock+1assets.contentstack.io


1. 3本の設計の違い

項目VYMSPYDHDV
ベンチマークFTSE High Dividend Yield IndexS&P 500 High Dividend IndexMorningstar Dividend Yield Focus Index
選定&ウエイト高配当の時価総額加重(広く分散)配当上位80銘柄を等ウエイト(年2回リバランス)高配当+品質スクリーニング(経済的な堀・Distance to Default)
経費率(年)0.06%0.07%0.08%
REITの扱い除外含む(期によって比重大)除外
分配頻度四半期四半期四半期

出典:Vanguard/VYMファクトシート(経費率・REIT除外・四半期分配)バンガードファンドドキュメント、SPDR/SPYDページ&ファクトシート(経費率・80銘柄・等ウエイト・分配頻度)SSGA+1、iShares/HDVファクトシート&モーニングスター方式資料(経費率・品質スクリーニング・REIT除外)BlackRockassets.contentstack.io。SPYDのリート比重は同ファクトシートのセクター構成(不動産23.33% 等)より。SSGA
※ HDVの分配はiShares「Key Facts」にQuarterly
の明記。BlackRock


2. 各ETFのキャラクター

VYM(バンガード)

  • 特徴:大型中心に広く分散。REITを除外する指数設計で「高すぎる利回り」への偏りを緩和。バンガードファンドドキュメント
  • 向く人:配当を取りつつもブレを抑えたい/「まずは王道で」派。

SPYD(SPDR)

  • 特徴:S&P500から利回り上位80を等ウエイト。リバランス時に入替が発生し、リート・公益・金融への偏りが出やすい。利回りは出やすい一方、景気局面での振れが大きくなりがちSSGA+1
  • 向く人利回り重視で積極的に取りに行き、セクター偏りを許容できる人。

HDV(iシェアーズ)

  • 特徴:モーニングスターの経済的な堀(Moat)とDistance to Default(財務健全性)でふるいにかけた質重視の高配当。REIT除外。セクターはエネルギー・生活必需品・ヘルスケアが厚くなりやすい。assets.contentstack.ioBlackRock
  • 向く人減配・不健全を避けたい品質派。利回りはほどほどでも安定志向。

3. よくある疑問

Q. どれが一番“安全”?
A. 指数設計が違うので“安全”の定義次第。分散面はVYM、品質審査はHDV、利回りの太さはSPYD…という住み分け。複数をブレンドするのも手。

Q. どれが一番“利回りが高い”?
A. 時期で入れ替わるため固定的には言えません。直近利回りだけで乗り換えると成績を崩しやすい点に注意。指標は月次のSEC 30日利回りを参照。SSGA

Q. 日本居住での税制は?
A. 米国籍ETFは**日米で源泉(配当)**が絡みます。制度は変わり得るので、最新の税務情報を要確認。


4. 使い分けのヒント

運用は“仕組み化”がコツ:積立・年1回の点検・乗り換えは原則しない


5. 参考リンク(公式)

  • VYM:Vanguard ファクトシート(経費0.06%、REIT除外、四半期分配)バンガードファンドドキュメント
  • SPYD:SPDR 公式ページ & ファクトシート(経費0.07%、上位80・等ウエイト、セクター構成)SSGA+1
  • HDV:iShares ファクトシート(経費0.08%、75銘柄、Key Facts)+指数ルール(Moat/Distance to Default、REIT除外)BlackRock+1assets.contentstack.io

注意:配当利回り・構成比は変動します。記事化の際は公式ファクトシートの最新月で確認・更新してください。